私が初めてアメリカに行ったのは、高校1年の冬でした。
今振り返っても、“あの頃は青春だったなあ”という本当に楽しい高校生活を日本で満喫
していた矢先に、突然、両親とともにニューヨークに引っ越すことになりました。
特に英語を習っていたわけでもなく、日本の中学高校でごく普通の英語教育しか受けて
いなかった私は、
現地の学校初日、先生に ”Hello, How are you? I’m fine, Thank you.”
と教科書通りの英語を言って、それでおしまい。
そのあとは何一つ言っていることがわからず、何も言うことができませんでした。
ここからの1年間は、私にとって暗黒の時代でした。
その現地校には日本人の女の子2人も同じ学年にいたものの、2人はもうアメリカ生活
が長く英語はぺらぺら。理科の授業中、3人で実験をしていたときには、英語すらでき
ない私を後目に2人はフランス語で話す始末。第二外国語で習っているフランス語を
使ってみたかっただけで意地悪したつもりはなかったと思いますが、自分は人の気持ち
を考えることができる人になりたいとそのとき思いました。
日本の高校生活があまりに充実して楽しかっただけに、急に友達もいない、勉強もでき
ない、何もかもできないダメ人間になった気持ちでした。
当時はメールもラインもスカイプもない時代。電話はありました^^
でも国際電話なんてめったにかけるものではありませんでした。
唯一の楽しみは、届くのに片道1週間もかかる、日本の友達からの手紙。
さっさと高校を卒業して、日本の大学に行こう。
その日をただ指折り数えるような日々でした。
そんな私でしたが、授業で毎日英語のシャワーをあび、家では辞書を引き引き教科書を
読み、チューターもつけてライティングの勉強もするうちに、1年半から2年も経つと、
概ね学校で不自由しなくなってきました。
高校3年のときにはようやくアメリカ人の友達もできて、家に遊びに行かせてもらって
一緒にビリヤードをしたり、お父さんの所有するヨットにのせてもらったり。学校の
昼休みにはアメリカ人の友達と車で近所のダンキンドーナツやバーガーキングに行く
ようになりました。
そうこうしているうちに、あんなに日本の大学に行こうとはりきっていたのに、
“このまま中途半端な英語力で日本に帰国するのもどうかと思う。
アメリカに残るのもいいかな。”と思うようになりました。そして、自分でも驚きま
したが、そのままアメリカの大学に進学することになりました。
アメリカの大学では、とにかく多量の読書の宿題がでました。英語がネイティブのアメリカ人
ですら簡単ではない量を、同じペースで読まなければならないわけです。プラトンとかアリス
トテレスとか、英語で読んでもわかるはずがない、と思って、最初は日本語訳を買って日本語
で読んでいました。
でも、日本語で読んで内容がわかった気になっても、英語の単語が入らないので、授業はあま
りわからないし、宿題の論文も書けないんですね。それで途中から覚悟を決めて、日本語訳は
探さずに、全て英語で読破することにしました。
全然わからないだろうなあと思っていたのですが、やっていくうちに、意外に読める。
英語で読んでおくと、授業もわかるし、授業がわかると論文も書きやすくなる。
論文提出前には何度も大学のライティングセンターに通ってチューターに論文を見てもらう日々。
そうこうするうちに、大学2年のときにはDean’s Circleという成績優秀者のグループに入ること
ができました。
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Dean’s Circleは日本ではあまり馴染みがないと思いますが、Deanというのは学部長のこと。
まずはDean’s Listというのがあって、成績優秀の生徒が、その部の学部長の“リスト”に載ります。そしてそのリストの生徒には、Dean’s Circleへの招待状が届きます。
Dean’s Circleは、机上の勉強だけでなく生徒の知識や経験を増やし、将来のリーダーを育てる
という学校の取り組み。Dean’s Circleのメンバーになると、奨学金で様々な経験をする機会が
与えられます。
私が通っていた学校はニューヨーク・マンハッタンにあったので、ブロードウェイのミュージ
カルやクラシックバレー、コンサートなどを見に行ったり、食事に行ったり、さらには1年間
の活動の締めくくりとして最後にイタリアのベニス、フィレンチェへ1週間旅行したり、
というプログラム内容でした。これらが全て無料(学校の費用)なのです。
ミュージカルやコンサート、旅行も大好きな私は、迷わず応募しました。応募は、エッセイ
の提出。自分がDean’s Circleのメンバーになって、どんな貢献をしたいか、どう他者にも
影響を与えてきたいか、などをつづります。あくまで、学校としては豊富な知識と経験を
持って、他者にも影響を与えるリーダーを育てたいのですね。
こうして私は成績優秀者リストのDean’s Listからさらに選抜されたDean’s Circleにめでたく
入れてもらうことができました。
1週間のイタリア旅行も共にしたこのときのメンバーとは、20年経った今も親友です。
3年半ですべての単位を取得して4年制大学を卒業し、日本に帰国。
帰国後は、当時から職種別採用を実施していた富士ゼロックス株式会社に、技術系の翻訳・
通訳の専門職として入社しました。TOEIC980点や英検1級(優秀賞)も取得しました。
私が職種別採用で入社した約20年前はまだぎりぎり、英語だけでも仕事があった時代。
中学生の頃から映画が大好きで、戸田奈津子さんにあこがれて映画の字幕翻訳者になり
たいと思っていた時期があった私は、理想に近い職業に就くことができました。
ですが、社内会議で通訳をしていたある日。
気が付いてしまいました。
「私、居ない方がいい!」
通訳というのはコミュニケーションをサポートする、橋渡しをする大切な役割だと思ってい
ました。でも実際にやってみると、完全に逆。コミュニケーションを阻害していたのです。
人と人との関係は、お互いが目を見て話して初めて築くことができるもの。でも私が
存在すると、外国人も社内の技術者も、私に向って話すことになってしまうのです。
そうすると、一番大切な、当事者同士の関係が築けない。正直同じ社内とはいえ通訳者は
業務に直接関与していないので、双方の方が私との関係を築いても仕方がないわけです。
その後、希望して商品企画やソフトウェア開発チームに異動。海外との電話・
テレビ会議で開発の打ち合わせや契約交渉をしたり、海外からゲストが来た際には
英語でプレゼンテーションをしたりといった仕事をこなしつつも、技術知識もなく
英語しかできない私は、何となくしっくりしないまま日々の業務をこなしていました。
時間短縮勤務や週1回の在宅勤務を活用させてもらっているとはいえ、2人の子供たちを
育てながらの正社員勤務は、負担がないとは言えません。一旦、会社を退職する決意が
固まりました。
退職後、Commio英語教育ラボを立ち上げ、オンラインで大人向け英会話プログラムを
運営したり、大学生を中心にTOEICを教えたりしてきました。
そして気が付いたのが、“子どものときから英語読書習慣を付けたり、外国人と話す
「場慣れ」しておく必要ある。”ということでした。
いくつになっても多読をすれば英語力は向上しますが、大学生の生徒さんの中には、
“英語はおろか日本語の本さえほとんど読んだことがない”という方もいました。
幼稚園レベルの英語の本を渡しても、何週間たっても読んできません。
また、“テストの点数は取れるけれど、話すのは苦手で。。。”という方も
多くいらっしゃいました。
そこで、
アメリカの大学のDean’s Circleの要素を取り入れて、
・英語力はもちろん、グローバルな場で活躍できる知性と教養を備えられる
・机上だけではなく、異文化を理解したり外国人と臆せず話したりする経験も積める
そんなプログラムを作りたいと思い、立ち上げたのがコミオキッズです。
ですからこのプログラムでは、読書、人との出会い、異文化との出会い、経験を重視して
います。
これからの将来を担うお子さんたちには、道具としての英語ができるのはもちろん、
自分のやりたいことを見つけて専門性を身に付け、自分がやりたい仕事で活躍してほしいと
願っています。
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今の日本の教育制度では、やはり学歴を無視することはできません。
昨今日本の英語教育は大きな転換期を迎えており、2020年からの
大学入試改革、それに伴う高校入試改革、一部私立中学校による
英語試験導入、小学校英語の本格スタートと、すべての学年で変革へ
の対応が求められています。全体としては、これまでの読む・書く
のみの英語から、4技能(読む、書く、聞く、話す)型教育にシフト
しています。
受験という点で考えると、“英語ができる”ことをテストでも示して
おく必要があります。
今後中学受験、高校受験で加点対象になる可能性がある英語の
資格試験、英検。大学入試の一部になる可能性のあるTOEIC、TOEFL、
GTECなど。
コミオキッズでは、小学生のうちに、英検2級(高校卒業レベル)まで
取得することを目指します。最近改訂になった英検では、リスニング力、
文法や語彙力に加え、ライティング力とスピーキング力
(正しく音読したり、質問を理解し的確に答える力)がなければ
合格できません。この4技能すべてを底上げしていきます。
また、小学生のうちに、英語の本約700冊のリスニング・リーディング
を終えることを目指します。読書をすることで、英語の語彙を増やした
り自然な英文を身に付けたりするだけでなく、知識や思考力も身に付け
ます。
【教材について】
リーディングの教材は、簡単な単語程度のレベル1から、アメリカの
小学6年生が読むレベルのレベル29までに細かく分かれています。
少しずつ、無理なくステップアップが可能です。
コミオキッズでは、外国人から英語で簡単な算数、理科や社会などの授業を受けたり、多国籍の外国人と話したりする時間もあります。
外国人の方の自国についてのプレゼンテーションを聞いたり、一緒にゲームをしたり。小さいときから異文化に触れ、広い視野をもって
おくことはとても大切です。初心者のうちは日本語を使ってもOK。
お母さん、お父さんもお子さんと一緒に外国人の方と会話をして英語を学んだり、異文化交流を楽しんだりしていただく時間もあります。
子供はあっという間に成長してしまうので、親御さんと一緒に出掛けてくれるのは、実は小学生までという短い期間。
この間、親子で一緒に過ごす時間を作ることは大切です。また、お子さんに、英語を勉強しなさい、と言うだけではなく、一緒に
頑張ったり楽しんだりする姿を見せることは、お子様のやる気アップにもつながります。
(親御さんのご参加は任意です。)
これまでの日本の英語教育では、発音はあまり重視されてきませんでした。
ネイティブ並みに話せる必要はありませんが、ストレスなくコミュニケーションできるレベルの発音ができると、
自分でも楽しくなります。また、発音ができると、リスニングも飛躍的に向上します。言えない音は、聞き取る
こともできないからです。
コミオキッズで実施するのは、スコット・ペリー・メソッド。これまで5000人以上の日本人の発音をネイティブ級に
してきた実績のある、日本人のための発音矯正第一人者である、スコット・ペリー氏のメソッドです。ハリウッド映画
俳優や紅白出場の歌手もこのメソッドを使用しています。
ただ単に、ネイティブの音を聞いて真似してね、と言っても、どうやっていいかわかりません。このメソッドでは、
英語を話すときの口の形、口の筋トレ、舌の位置、呼吸法などから指導します。
フォニックス(英語の読み方の学習)も実施します!
■自分の“近い未来”を描ける:大学生のお兄さん・お姉さん
同学年のお友達や大人に会うことはあっても、少し年上のお兄さんお姉さんと交流する機会はなかなかないもの。大学生と交流することで、ちょっと先の自分を思い描くことができ、目標設定ができます。また、算数国語理科社会なども、質問ができます。学校や塾でわからないことがあったら、コミオキッズに持ってきておしえてもらいましょう!
■異文化に触れ、未知の世界を見ることができる:様々な国の外国人
人間は、“知らない”ことは“怖い”につながります。世界には196の国があり、そこでは約8000もの言語が話され、生活習慣や文化もさまざま。日本にいながらにして子供の頃からそんな色々な文化に触れることは、考え方を広くし、将来のアイディアの源や生きる糧になります。
■将来の仕事のイメージが沸く、つながりができる:活躍している社会人
お子さんには、将来の夢がありますか?とりあえずいい大学に入ること、が目的になっていませんか?いい大学に入ったからといって、社会人として活躍できるとは限りません。世の中に実際どんな仕事があるのか、大人はどんな思いを持って仕事をしているのかを知ったり、生き生きと仕事をしている社会人に会ったりすることで、なりたい自分がみえてきます。また、その分野の専門家から話を聞く機会があることで、知識も増え興味もわいてきます。この先中高生、大学生、社会人とお子さんが活躍していく上で、人とのつながりは大きな財産にもなるでしょう。お子さん向けの、お金の講座、マーケティング講座など、英語だけでなく将来の仕事に役立つ楽しい企画も開催します。
開催場所
世田谷区 小田急線沿い
開催時間
土曜日午前中、
平日夕方(空き時間はお問い合わせください)
最初は全くわからなくて緊張してしまうかもしれませんが、それも経験。
わかっている子もいるのに、自分は“わからない”ことがモチベーションにもつながります。
英語は本当に使われているんだ、必要なんだ、と実感することで、勉強する意義も理解できるように
なります。今のうちに、どんどん失敗経験を積むことも大切です。
お子さん向けのお金のセミナー、作文教室、料理実験教室、プログラミング教室、仕事について学ぶ
講演などです。これらは土曜日のレッスン時間以外の時間に不定期で実施し、無料もしくは割引価格
でご参加いただけます。
授業はアメリカ、オーストラリア、フィリピンなどのネイティブ講師が行います。
一方、外国人との会話セッションは、様々な国の人との異文化交流も一つの目的ですので、ロシア、
ドイツ、インド、バングラデシュ、台湾、韓国など様々な国籍の方がいらっしゃいます。ただ皆さん
幼少から英語圏に住んだり、英語で教育を受けてこられた方ばかりなので、話す英語はネイティブ並です。
それぞれの国についてのプレゼンテーションなどもあり、知識も広がります。
これを3つのグループに分けてレッスンをしますので、1グループ6〜7人という少人数で、複数の外
国人と会話をしたり、英語で簡単な授業を受けたりします。アカデミックな英語4技能を学ぶとき
は、個別指導です。
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